AGNI アグニ

フロンドア関連

ドア部 ヒンジのメンテナンス
ドアのヒンジは1年間使用しますと、動きが重くなる場合があります。
その場合は一旦取り外して、焼き付き防止グリスを塗布します。

1.天板を外す

天板を右回りで浮かして少しずらします。

2.フロントドアを外す

フロントドアを90度開いた状態で、上に持ち上げ取り外します。
※フロントドアが、軽く上に上がらない場合にはヒンジ部にCRCを塗布して、数分後に持ち上げて下さい。

3.グリスを塗る

ヒンジ部に焼き付き防止グリスを少量塗布して下さい。

4.フロントドアを取り付ける

フロントドアの取り付けをします。取り付け時にワッシャーを無くさないように元の位置に入っているのを確認します。
最後に、天板を元に戻しはめこみます。

注  意

ドアヒンジを止めてあるボルトは、外さないで下さい。一旦外すと組み付け時に専用の治具がないとヒンジを正しい位置で付けられません。ヒンジが斜めの状態で使用すると、ドアの取り外しが出来なくなります。(かじって動かなくなります。)
フロントドア ガスケットロープ

[点検]

ガスケットの点検方法

ガスケットロープを目視で、切れ・剥がれがないか点検します。ガスケットロープ部に紙(お札程度の厚さのもの)をはさみ、ドアを閉めた時に紙が抜けないか確認します。場所を変えて左右上下数カ所同様のテストを行い、紙が抜けてこなければOKです。抜けてくる場合は、調整又は交換が必要です。

[調整]

スペーサーを取り外して密着度をあげます。
(スペーサーのない場合は調整できません。)

1.ボルトを外す

フロントドアを開いてボルトを6mmの六角レンチで外します。
※緩まない場合はCRCを使って下さい。

2.スペーサーを外す

スペーサーを1枚外して下さい。
※スペーサーが1枚も入ってない場合はこの調整はできません。ガスケットロープを交換して下さい。

3.ボルトを取り付ける

外したボルトを元に戻してください。
※取り付け時に焼き付き防止グリスを少量塗布して下さい。

注  意

もう一度、紙を使った点検をして下さい。
※ドアの閉まり具合が固い場合は、スペーサーを追加してみてください。 ※スペーサーがない場合は販売店よりご購入下さい。

[交換]

ガスケットロープを交換します。必要な工具・交換パーツを用意して下さい。
・交換パーツ、工具
1/2ガスケットロープ
ガスケットロープ用ボンド
(RUTLAND 76RT/76B/77E/78E)
ワイヤーブラシ(歯ブラシ程度のサイズ)
スクレーパー(先が1mm程のもの)

1.フロントドアを外す

ドアを取り外します。
(手順はドアヒンジの項の1~2を行って下さい。)
ドアをテーブルなどの水平に作業できる場所に置きます。

2.ガスケットロープを外す

ガスケットロープをスクレーパー(先が1mm程度のもの)で取り外してください。

3.溝を掃除する

ガスケットを外した溝をスクレーパー又はワイヤーブラシを使って掃除します。
※耐熱塗料面にガスケットボンドは固着力が弱い場合があります。シリコンボンドを使うか、塗装面をシンナー等で塗装を落として下さい。

4.ボンドを塗布する

ガスケットを外した溝に、ガスケット用ボンドを塗布します。

5.ガスケットを入れる

ガスケットロープを引っ張らないように、ねじらないように、溝に沿ってボンドの上を這わせます。

6.ガスケットを切断する

一周回したら少し重なるくらいで切断します。
ほつれがないようにきれいに収めます。

7.フロントドアを取り付ける

ドアヒンジの項の2~4でフロントドアをはめ込みます。
フロントドアを閉めた状態で、ボンドが固まるのを待ちます。
[調整]を参考にして、フロントドアの調整スペーサーの枚数を増減します。
フロントドア ハンドルの遊び調整

ストッパーボルトを締める

フロントドアのハンドルの握り玉を、上下させ動きにガタがないか確認します。ハンドルを上にあげ、手を離した時に、ストンと落ちる場合は調整が必要です。ストッパーボルトを締めて下さい。また、初期のロットの製品にはスプリングワッシャーが入っていない機種があります。入っていない場合はスプリングワッシャーを1枚入れて下さい。

サイドドア関連

サイドドアハンドル

[グリスアップ]

サイドドアハンドルの動きが重い・・・などの場合、分解して焼き付き防止グリスを
塗布して下さい。

1.ボルトを外す

ボルトを13mmのソケットレンチを
用いて取り外して下さい。

1.ボルトを外す

ボルト・座金・カム・シリンダーハンドルの
順に入っています。

2.グリスを塗布する

それぞれの部品の当たり面に、
焼き付き防止グリスを少量塗布して下さい。

3.組みたてる

外した部品を元の状態に組み立てます。ボルトは締めすぎないように、ハンドルがスムーズに動く早さで締め込んで下さい。

[サイドドアの隙間調整]

サイドドアハンドルを閉めた状態で、サイドドアをストーブ側に押し込んで下さい。
その時ドアが動く場合は、ガスケットロープが薄くなる等の状態で、調整又はガスケットロープの交換が必要です。

座金の枚数で調整する

サイドドアの隙間調整は、座金の枚数を増減して行います。隙間を狭くする場合は、座金を抜きます。隙間を広くする場合は、座金を追加します。
※ガスケットロープ交換後、ドアの閉まりが窮屈になった場合は、座金を追加します。
サイドガスケットロープの
点検・調整・交換
ガスケットロープの交換をします。
必要な工具・交換パーツを用意して下さい。
交換パーツ、工具1/2ガスケットロープ
ガスケットロープ用ボンド
(RUTLAND 76RT/76B/77E/78E)
ワイヤーブラシ(歯ブラシ程度のサイズ)
スクレーパー(先が1mm程のもの)

1.ボルトを外す

サイドドアを取り外します。
ストーブ側のボルト3本を取り外します。
※ドアは重いので、ボルトを緩める時に落ちないよう注意して下さい。 ※ボルトが緩まないときは、CRC等を利用して下さい。

2.ガスケットロープを外す

サイドドアをテーブル等の
水平に作業できる場所に置きます。
ガスケットロープをスクレーパー(先が1mm程度
のもの)で取り外してください。

3.溝を掃除する

ガスケットを外した溝をスクレーパー又はワイヤーブラシを使って掃除します。
※耐熱塗料面にガスケットボンドは固着力が弱い場合があります。
シリコンボンドを使うか、塗装面をシンナー等で塗装を落として下さい。

4.ボンドを塗布する

ガスケットを外した溝に、ガスケット用ボンドを塗布します。

5.ガスケットを入れる

ガスケットロープを引っ張らないように、
ねじらないように、
溝に沿ってボンドの上を這わせます。

6.ガスケットを切断する

1周回したら、少し重なるくらいで切断します。
ほつれがないようにきれいに納めます。

7.サイドドアを取り付ける

サイドドアを元に位置に戻します。
※ドアは重いので注意して作業して下さい。 ※ドアとストーブベースの間にスパナ位の厚さのものを置き、その上にドアを載せてボルトを締め込むと楽に作業できます。

8.サイトドアを閉めて隙間を調整する

サイドドアを閉めた状態で、ボンドが固まるのを待ちます。
サイドドアの隙間調整を参考にして、フロントドアの調整スペーサーの枚数を増減します。

空気調整

シャッター部グリスアップ
シャッターが錆等で引っ掛かり、動きがスムーズにならないことがあります。
引っ掛かる部分に、焼き付き防止グリスを塗布します。

[簡単に行う]

グリスの塗布

焼き付き防止グリスを細めの綿棒にとり、背面のシャッターの左右下側の溝に少量塗布します。塗った後にシャッターを左右に動かし、焼き付き防止グリスを馴染ませます。
※それでもスムーズに動かない場合は、次の方法で分解して下さい。

[分解してグリスを塗布]

1.ボルトを外す

空気調整シャッターを止めているボルト5本を取り外します。

2.錆を落とす

分解したパーツの摺動部の錆を、目の細かいサンドペーパーを使って落とします。

3.グリスを塗布する

摺動部に対して、焼き付き防止グリスを薄く塗布します。

4.組立をする

空気調整シャッターを元に戻して、5本のボトルを締める。
ボルトの調整
背面にあるシャッターに接続しているボルトを調整します。
※現行品のAGNIと初期型のAGNIではボルトが違います。

現行品の場合

現行品はM8-50mm全ネジボルトを上向きに
使用しています。ロックナットを使用して、
シャッターを浮かすようにしています。

初期型の場合

初期型はM8-50mm半ネジボルトを下向きに
使用しています。
シャッター部をフリーにしています。
シャッターを持ち上げているロックナットを回して、シャッターを1mm程度持ち上げている高さに調整します。

バッフル板の点検・交換

バッフル板の点検
バッフル板はAGNI-C薪ストーブの中で、一番高温にさらされています。温度による歪み、溶接の剥がれ等を点検して下さい。点検は目視でストーブ内を覗き込んで下さい。バッフル板の取り外しをすると、機密ロープの交換が必要になり作業工程が増えますのでお勧めしません。バッフル板の取り外しは交換などの必要時のみにしてください。

[バッフル板の点検]

バッフル板全体を点検します。
※耐熱ロープが剥がれたり、外れたりしている場合は、メンテナンスが必要です。
(バッフル板のメンテナンスは熟練が必要です。販売店にご相談ください)
※溶接部分が外れていないか、隙間が空いてないかを点検してください
(多少の変形・ゆがみは性能上問題ありません)

1.バッフル板の確認

バッフル板の全面、背面、両側面からロープが
外れていないかを点検してください

2.ロープを背面に張り付ける

ロープを再度張り付ける場合は、バッフル板の背面側に張ります。
紙のマスキングテープで仮止めすると作業が簡単です。

3.ロープを本体に張り付ける

残りの3方向は本体(鋳物側)に張った方が作業が簡単です。
バッフル板の取り外し

1.煙突の取り外し

煙突の口元の止めネジを外します。煙突は上方向にスライドさせてストーブの口から5cm程の隙間を作ります。
天板を取り外します。

2.中蓋を外す

中蓋の取り付けボルト4本外します。
中蓋の裏側はススが付着しています。掃除機でススを飛散させないように掃除をします。
掃除が終わったら中蓋を取り外します。

3.ススや灰を掃除する

バッフル板の上、ストーブ内壁等に
付着しているススや灰を掃除機で吸い取ります。

4.整流板を外す

フロントドアを開いて、バッフル板に付いている整流板を外します。

5.背面パネルを外す

背面パネルのボルトを外して、背面パネルを外します。

6.背面のボルトを外す

バッフル板の背面接続ボルトを外します。

7.バッフル板面のボルトを外す

バッフル板上面の取り付けボルトを外します。
バッフル板が外れます。
バッフル板の取り付け
取り付け面をワイヤーブラシ等で清掃します。

1.ロープを背面に張り付ける

バッフル板の背面にロープを張ります。

2.ロープを本体に張り付ける

残りの3方向は本体(鋳物側)に張ります。

3.ボルトを止める

上面7本のボルトを止めます。
完全に締め込まず、締め込んだ後一旦緩めます。

4.ボルトを締める

背面側のボルト2本を固く締め込みます。
続いて上面のボルトを締め込みます。

5.整流板を取り付ける

前面の整流板を取り付けます。

6.中蓋を取り付ける

中蓋を戻し、4本のボルトを取り付けます。
※ボルト又は鋳物側に焼き付き防止グリスを塗布して下さい。

7.天板を取り付ける

天板を元の位置に戻します。

8.煙突を取り付ける

天板を元の位置に戻します。

鋳物の色の変化

清掃

1.軽度な汚れの場合

雑巾で水拭き等の清掃を行います。

2.錆汚れの場合

落ちない錆などは錆落としを行います。
錆落としはワイヤーブラシ、等で錆を落としてください。
1.ストーブポリッシュの塗布
薪ストーブの天板など鋳物部分にはAGNIストーブ用耐熱塗料が塗ってあります。
ストーブを長く使用すると、経年変化でストーブの色が薄くなったり、
鍋やヤカン等からの吹きこぼれで変色する時があります。 その場合は下記の要領でメンテナンスを行って下さい。

1.ストーブポリッシュの塗布

軽度な色落ち等の場合、ストーブポリッシュを使います。

1.ストーブポリッシュを塗布する

ストーブポリッシュを塗りたい箇所に、少量絞り出し、雑巾等の布で伸ばすように刷り込みます。乾くまでこすってください

2.乾拭きする

乾いた後、もう一度乾拭きしてください。
※塗った後ストーブを焚くと、ストーブポリッシュが焦げるにおいがする場合が有ります。
耐熱塗料(重度の色落ちの場合)

耐熱塗装の塗布

ストーブポリッシュを塗っても色ムラが消えない等、重度の色落ちの場合に使って下さい。
※錆・変色等の色ムラが有る場合、耐熱塗料を塗るだけでは色ムラは解消されません。
前準備の下処理として色ムラを落とす作業をしてください。シンナー・ワイヤーブラシ・等を使って汚れを落としてください。
1.汚れ落としをしてください。
2.耐熱塗料をスプレーします。
3.全体的に薄く広く塗ってください。
4.乾いてから3回くらい塗り重ねをしてください。

ガラスのメンテナンス

汚れ落とし
紙製のキッチンタオルがお奨めですが、
雑巾・ティッシュペーパー等でもOKです。

軽度な汚れを落とす

まず乾拭きで汚れを落としてください。
それでも落ちない場合は水を付けて拭いてみて下さい。

重度の汚れを落とす

更にそれでも落ちない場合は、水を付けたキッチンペーパーを炉内の灰を付けて、ガラスをこすってください。

注  意

上の方法でも落ちない場合は、販売店に相談してください。
※煤等の汚れは、毎日清掃すれば2.までで綺麗になります。長期間にわたって清掃してない場合、汚れが落ちにくくなっている場合があります。 ※灰は釉薬として陶器のうわぐすりとして使われます、長期に渡ってガラスを清掃しない場合、ガラス面に釉薬状に語尾りつく場合があります。その場合簡単には落とす事が出来ません。

[ガラスの押さえネジの点検]

ガラスを押さえているプレートのねじが緩んでいる場合があります。
点検して増し締めしてください。
ガラスの取付ねじをドライバーで増し締めしてください。
※ただし強く締めると、ガラスが割れてしまいます。力を入れないでソフトに締めて下さい。 ※ガラスが割れた場合は、有償交換になります。
ガラスの交換
ガラスが割れた場合の交換方法を説明します。

1.止めてあるネジを外します。太いドライバーを使って下さい。

2.パーツをすべて外します。

3.鋳物側をワイヤーブラシ等で清掃します。

4.シリコンボンドを鋳物側に少量塗布します。

5.1/4ロープをひねらないように張ります。

6.ガラスをセットします。

7.抑えプレートをセットして、ネジを緩めに対角線上に締めます。

8.ネジを強く締めるとガラスが割れます、適当に程々に締めこんでください。

触媒

触媒の点検方法
ストーブの使い方により触媒が目詰まりすることがありますので、
定期的に点検を実施して下さい。(2ヶ月に1回程度の実施をお勧めします。)

触媒の取り外し方法

ストーブ天板のグリドルプレートを外し、触媒を取り外します。
目視によりメッシュ穴が塞がっていないか確認します。

注  意

穴が塞がっている場合は、以下のどちらかの方法で清掃を行って下さい。

・ストーブ専用の掃除機で吸引する。

・水洗いをする。(この場合、よく乾燥させてからご使用ください。)

※触媒はセラミックス製のため、衝撃などで割れる恐れがありますのでご注意下さい。

おすすめの用品

メンテナンス用品

焼き付き防止グリス

岡本では可動部の動きをよくするため、ロックタイトC5-Aを使っています。メンテナンスするときに、この焼き付き防止グリスを利用してもらうと、摺動部・可動部の動きがよりスムーズになります。 ストーブを分解した後、組立時にボルト又は鋳物側のネジ部に少量塗布してください。

● ロックタイト アンチシーズカッパーC5-A 1Lb

銅とグラファイトをグリース中に分散している特殊な焼き付き防止潤滑剤です。MIL-A-907に適合しています。
色:銅
固形潤滑剤:銅・グラファイト
使用温度範囲の目安:-29~982℃

養生用品

● ブルーシート、養生布団、毛布 など

工具類

● 10×13 スパナ

● 10・13ミリ ソケットレンチ

● プラスドライバー

掃除道具

● 掃除タンク、掃除機

※掃除機はストーブ内の煤を直接吸い込みますと、掃除機が故障する場合があります。掃除機に接続するサブタンクの使用をお奨めします。

● ワイヤーブラシ

● 雑巾

ケミカル類

● RUTLANDガスケットボンド
使う前によくもんで柔らかくして使って下さい。

● RUTLANDシリコンボンド
耐熱温度600度F(315℃)比較的温度が上がらないドアに、ロープを張る場合に使います。
柔らかいので扱いが比較的簡単です。

● RUTLANDストーブポリッシュ

● RUTLAND耐熱ロープ 1/2、3/8、1/4  グリドル用 5/16